フリクションシャフトとは?巻取り品質を支える仕組みと役割
フリクションシャフトとは?巻取り品質を支える仕組みと役割
フィルム、紙、不織布、箔などの加工工程では、スリットした複数のウェブを、それぞれロール状に巻き取る工程があります。
一見すると「同じ軸で一緒に巻き取ればよい」と思われるかもしれません。
しかし実際には、材料の厚みやスリット幅、巻径などのわずかな違いによって、各ロールに必要な巻取り量や張力に差が生じることがあります。
こうした差を吸収しながら、複数のロールを安定して巻き取るために使用されるのがフリクションシャフト(Friction Shaft)です。

なぜ複数ロールの巻取りで差が生まれるのか?
例えば、一本のウェブを複数条にスリットし、同じシャフト上で巻き取る場合を考えてみます。
材料の厚みが幅方向で完全に均一でなかったり、スリットされた各ウェブの状態にわずかな差があったりすると、巻取りが進むにつれて各ロールの巻径に差が生じることがあります。
巻径が異なれば、同じシャフト回転数で巻き取ろうとしても、それぞれのロールが必要とする巻取り量には差が生じます。
すべてのロールをシャフトに完全固定して同じ回転で巻き取ると、この差を吸収できず、巻取り張力のばらつきや巻きズレなど、巻取り品質に影響を与える可能性があります。
フリクションシャフトの仕組み
フリクションシャフトでは、シャフトから各巻取りコアへ摩擦を利用してトルクを伝達します。
ポイントは、コアをシャフトに完全固定して一体回転させるのではなく、摩擦によってトルクを伝えながら、各ロールの巻取り量の差を吸収できることです。
これによって、それぞれのロールに巻径などの差が生じても、各ロールの巻取り状態に応じながらトルクを伝達することができます。
つまり、
「すべてのロールをまったく同じように回す」のではなく、各ロールの差を許容しながら巻き取る
ための仕組みです。
フリクションシャフトが巻取り品質に与える役割
フリクション機構を利用することで、複数条を同時に巻き取る際の張力差を抑え、より安定した巻取りを目指すことができます。
特に、
・フィルム
・紙
・不織布
・箔
・ラベル・粘着材料
など、スリット後に複数のロールを同時に巻き取る工程では、巻取り条件の安定化が製品品質にも関わります。
ただし、フリクションシャフトを導入すれば、すべての巻取りトラブルが解決するわけではありません。
材料特性、巻取り速度、張力、巻径、コア径などを考慮し、設備や材料に適したフリクションシャフトを選定することが重要です。
STHILL Converting EquipmentsのFriction Shaft
K Converting Solutionsでは、STHILL Converting EquipmentsのFriction Shaftを取り扱っています。
STHILLのFriction Shaftは、空圧によってトルクをコントロールし、各巻取りコアへ摩擦トルクを伝達する構造を採用しています。
各コアへ伝達される摩擦トルクを個別に調整することで、巻径の異なるロールを同時に巻き取りながら、一定したウェブ張力を保つことを目的としています。また、異なる幅のロールを同時に巻き取ることも可能です。
主な仕様は以下のとおりです。
・対応コア径:1.5インチ~16インチ
・シャフト本体径:25~300mm
・焼入れ・焼戻し+硬質クロムめっきのシャフト本体
・シャフト端部:酸窒化処理または無電解ニッケルめっき
・固定式フリクションパッド
巻取り材料やコア径、設備仕様、巻取り条件などに応じた仕様検討が可能です。
K Converting Solutionsでは、設備や巻取り条件を確認しながら、用途に応じたFriction Shaftをご提案いたします。
「スリット後の巻取り張力を安定させたい」
「多条巻取りでロールごとの巻取り状態に差が出る」
「既存設備のフリクションシャフトを見直したい」
といった課題がございましたら、お気軽にK Converting Solutionsまでお問い合わせください。

