コンバーティングマシンに使用されるしわ取りロールの種類について!導入効果もご紹介
コンバーティングマシンは、フィルムや紙、不織布、金属箔などの基材に加工を施し、付加価値を生み出す装置です。医療、電気・電子、包装、建築など多岐にわたる分野で使用され、日常生活で触れる多くの製品の生産に関与しています。
こちらでは、このコンバーティングマシンに使用されるしわ取りロールの種類、導入効果をご紹介します。
しわ取りロールの種類と特徴

こちらでは、コンバーティングマシンに使用されるしわ取りロールの材質や形状による分類と、それぞれの特徴をご紹介します。
材質別の分類
しわ取りロールの材質は、その用途や加工する素材によって様々な種類があります。主な材質として、金属、樹脂またはゴムが挙げられます。金属ロールは強度や耐久性に優れており、樹脂やゴムは柔軟性があるのが特徴です。
加工する素材や製品の特性、使用環境などを考慮し、最適な材質のしわ取りロールを選択することが重要です。また、複数の材質を組み合わせることで、それぞれの長所を活かしたハイブリッドタイプのロールも開発されています。
形状別の分類
コンバーティングマシンに使用されるしわ取りロールは、その形状によっても分類できます。主な形状別の分類には以下のようなものがあります。
バナナロール
バナナロールはロールの軸が湾曲した形状をしており、中央部が凸状(バナナの形)になっています。この独特な形状によって、中心から外側に引っ張るようにしてウェブを拡げ、しわの発生を抑制します。
溝切りロール
溝切りロールは、ロール表面に溝が設けられているのが特徴です。この溝は、ウェブの表面に微細な摩擦を生じさせ、接触面積を最適化します。これにより、基材のスリップを抑制し、しわの発生を効果的に防ぎます。
円柱型しわ取りロール
最も一般的な形状で、直径が均一な円柱状のロールです。シンプルな構造のため、多くの用途に適しています。
クラウン型しわ取りロール
ロールの中央部が膨らんでいる形状です。クラウン型は、ウェブの中央部分に集中的に圧力をかけることができるため、中央部分のしわ取りに効果的です。
円弧のように仕上げた「ラジアルクラウン」、テーパー形状を繋いで仕上げた「テーパークラウン」、ロール中央部寸法よりロール端部寸法を高くしてクラウンロールとは反対の形状に仕上げた「逆クラウン(コンケーブ)」があります。
これらの形状は、それぞれ異なる特性を持っており、加工するウェブの材質や幅、しわの状態などに応じて適切な形状を選択することが重要です。
しわ取りロール導入の効果

製品品質の向上
しわ取りロールを導入することで、製品の品質を大幅に向上させることができます。具体的には、以下のような効果が期待できます。
しわやムラの解消
適切なしわ取りロールを使用することで、フィルムや紙などの素材に発生しやすいしわやムラを効果的に取り除くことができます。これにより歩留まり改善につながります。
不良率の低減
しわ取りロールの導入により、しわに起因する不良品の発生を抑制できます。これは以下のような効果をもたらします。
- 歩留まりの向上
- 品質検査工程の効率化
- 顧客クレームの減少
このように、しわ取りロールの導入は製品品質の向上に大きく貢献し、結果として企業の競争力強化につながります。
生産効率の改善
しわ取りロールを導入することで、コンバーティングマシンの生産効率を大幅に向上させることができます。以下に、主な改善点をまとめてみましょう。
作業時間の短縮
適切なしわ取りロールを使用することで、しわやたるみを効果的に除去できます。これにより、手作業での調整時間が削減され、全体の生産サイクルが短縮されます。
不良品の削減
しわやたるみのない高品質な製品を安定して生産できるため、不良品率が低下します。これは材料コストの削減にもつながります。
機械の稼働率向上
しわ取りロールの導入により、機械停止の頻度が減少します。これによりコンバーティングマシンの稼働率が向上し、より多くの製品を生産することが可能になります。
このように、しわ取りロールの導入はコンバーティングマシンの生産効率を多角的に改善し、企業の競争力向上に大きく貢献します。
材料ロスの削減
しわ取りロールの導入により、材料ロスを大幅に削減できます。これは製造業における重要な課題の一つであり、コスト削減と環境負荷の軽減につながります。
- 材料ロスの主な要因:不良品の発生、端材の発生、調整時のロス
しわ取りロールを適切に使用することでこれらの要因を軽減し、以下のような効果が期待できます。
不良品の削減
しわを効果的に取り除くことで製品の品質が向上し、不良品の発生率が低下します。これにより、廃棄される材料の量が減少し、材料ロスが削減されます。
調整時のロス削減
しわ取りロールの導入により、製造ラインの調整時間が短縮されます。これにより、調整中に発生する材料ロスを最小限に抑えることができます。
このように、しわ取りロールの導入は材料ロスの削減に大きく貢献し、製造プロセス全体の効率化と環境負荷の軽減につながります。さらに、材料コストの削減により、企業の競争力向上にも寄与します。
しわ取りロールを導入するなら技術商社K Converting Solutions株式会社に相談を
しわ取りロールの効果は歩留まり改善だけでなく、生産効率の改善にも表れます。しわの発生を抑えることで不良品の削減が可能となり、結果として生産コストの低減にもつながります。しわ取りロールの種類は多岐にわたり、素材や厚み、加工方法によって最適なものが異なります。
K Converting Solutions株式会社は技術商社であり、各種コンバーティングマシンの販売を行っております。オーダーメイドでお客様のニーズに合わせた製品を提供することが、K Converting Solutions株式会社の強みです。
既存の装置改造にも対応しており、既設コンバーティングマシンの機能変更、改善、合体などを行い別製品への対応や省スペース化を可能にいたします。コストメリットのみならず、省エネの実現や廃棄される装置の削減により環境保護にも役立ちます。メーカー問わず対応可能です。
また、K Converting Solutions株式会社ではコンバーティングマシン関連部品の製造、販売も行っており、ドイツ製のしわ取りロール「エコストレッチロール」を販売しております。ユニークでありながらもシンプルな設計で扱いやすさが特長です。貸出用のサンプルロール及びテスト用装置のご準備がございますので、実際に効果を検証してからご購入いただくことが可能です。
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